コミュニケーション研究

研究論文

「「拡張現実」の時代のコミュニケーションとツーリズムの新たな可能性」

『観光創造学への挑戦』(石森秀三編)(近刊)(pdf

「交感するコミュニケーションの再生へ向けてーダブルオリエンテーションから脱出するために」

表向きは社交的だが感情表出は孤独で、その二つのオリエンテーション(見当識)が無自覚にコードスイッチする若者たちの「ダブルオリエンテーション」と呼ばれるメンタリティに焦点を当て、コミュニケーション論の観点からその原因について考察した。高度経済成長期以降の社会の変化(共同体の空洞化、情報化、消費サービス化)にともなう個人の砂粒化と、電話メディアの誕生によりコミュニケーション空間が対面空間と電子空間とに二重化したことが、子どもや若者のコミュニケーション形態に影響を及ぼし、それがダブルオリエンテーションのメンタリティを誘発している可能性について論じた。The Northern Review (北海道大学英語英米文学研究会)34, 27-44、2006.5. (pdf

「メディアと権力の視点ーイラク日本人拘束事件報道を例に」

「マス」レベルのコミュニケーションにおいて、人は自分の視点を無意識的に主流メディアや権力へと移行する傾向があることを、人の意識や視点についての認知科学分野の研究を土台に主張した。2004年4月にイラクで起きた日本人拘束事件についての「自己責任」報道を、メディアのスタンピード現象の事例としてとらえ、この事件報道を通じてメディアと大衆が共犯的に「自己責任論」を作り上げていくプロセスを視点論の観点から分析を試みた。。The Northern Review (北海道大学英語英米文学研究会)33, 43-63、2006.3. (pdf

「言語伝達と指示表現ー指示詞と呼称の用法をめぐって」

コミュニケーションにおいて、情報内容を正確に効果的に伝えるためには指示表現の適切な使用が重要である。英語・標準日本語及び日本語のいくつかの方言における指示詞と呼称の用法を比較し、これらの指示表現を使用する際にはたらいている認識メカニズムを「視点の移行」という観点から考察した。言語・方言間で観察される指示表現の使用の差異は、この認識メカニズムの作用の違いに起因することを論じた。『公共性と多様性---国際広報メディア学にむけて』言語文化部研究報告叢書(北海道大学)36, 245-259、1999.7. (pdf

「立場によって変わることば」

話者の視点が人のコミュニケーションにどの様な影響を及ぼすかを日本語と英語の往来動詞と指示表現を比較を通じて考察した。英語の往来動詞や指示表現の使用を調べると、その裏に聞き手への視点の移行という認識作用が働いていることが分かる。一方、日本語の場合は少なくともこれらの表現の使用に関しては視点の移行現象は見られない。この日本語と英語の視点の移行に関する違いは、両言語の指示体系の違いがその一つの要因であることを実証的に論じた。『ことばについて考える』(北海道大学放送教育専門委員会編)、84-95、1998.9.

「ことばの働きについての知識ー話者の視点を中心に」

言語使用の問題を、直示表現の使用に「話者の視点」がどう関係するかという観点から考察した。具体的には、日本語と英語の「往来の動詞」を比較し、日英語の往来動詞の用法のズレは、「視点の移行」という認識上の仕掛けがこの二つの言語で異なる用い方をされることに起因することを論じた。この観察を通じ、日本人が英語でコミュニケーションを行なう場合にどのような点に留意すべきかを考察した。『ことばについて考える』言語文化部研究報告叢書(北海道大学)26、47-60、1998.3. (pdf

「ことばの働きについての知識」

私達は如何にして状況にあった言語表現を用いることができるのかという言語使用の問題を、「情報の新旧」及び「話者の視点」という二つの概念に注目し論じた。まず第一に、情報の新旧が言語の使用にどのように影響するかを日英語の省略現象を中心に考えた。第二に、話者の視点が日本語の授与動詞の使用にどのような影響を及ぼすか考察した。『ことばーその仕組みと働き』言語文化部研究報告叢書(北海道大学)2, 25-45、1995.3.(pdf

研究報告

科学研究費補助金研究

メディアの若者言説に対する批判的メタファー分析(代表)

視点現象の「心の理論」からのアプローチ(代表)


yamada@imc.hokudai.ac.jp
$Lastupdate: Mon Jun 3 14:36:21 2013 $
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